あまりにもブラックすぎ…身分差別や強制入隊、突然のクビ…美化されすぎた「奇兵隊」の真実 (3/4ページ)

Japaaan

長州奇兵隊の隊士(一部・Wikipediaより)

奇兵隊の結成時、実は思ったほど隊士は集まりませんでした。そこで長州藩は、農家の次男坊や三男坊など、家を継ぐことができずあぶれてしまった立場の若者たちに目をつけます。彼らは強引に徴用されたり、あるいは脅されるなどして隊に参加させられました。

それだけならまだしも、さらに集落の乱暴者や鼻つまみ者などが、軽い気持ちで奇兵隊に入ったケースも少なくありませんでした。

こんな有様だったので、隊では訓練に耐えられる脱走する者も多くいたのです。

突然の解散と集団解雇

こんな玉石混交の集団なので、トラブルが起きるのも当然だったと言えるでしょう。奇兵隊は長州藩の正規の部隊と馬が合わず、正規部隊の隊士の一人を殺してしまう教法寺事件を起こしてしまいます。

この事件が起きたのは、奇兵隊結成からわずか三か月後のことでした。この事件の責任を問われ、高杉は総督の職を罷免されています。

もちろん、そんな奇兵隊も、実際の戦争では活躍しました。例えば第二次長州征伐では、藩軍の中心的存在となって幕府軍を圧倒しています。また戊辰戦争でも政府軍の一部として数々の戦果を挙げました。

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