何たる暴挙!平安貴族・藤原行成(演:渡辺大知)が恥辱を受けた藤原實方のありえない行動とは?【光る君へ】 (3/5ページ)

Japaaan

藤原實方は何を怒っていたのか、何も言わずいきなり殴りかかり、行成の冠を叩き落として庭先へ投げ捨てたのである。

……何たる暴挙。当時、成人男性が公衆の面前で頭髪を晒すのは大変な恥辱とされていました。

無理やり現代の価値観に置き換えるなら、いきなりズボンとパンツを脱がせるくらいの暴挙と言えるでしょう。

それにしても「いまだ殿上人にておはしける時」という表現がすごいですね。

殿上人とは代理に昇殿を許された五位以上の貴族。六位以下の下級官人たちにして見れば、雲の上にいるような存在でした。

それが「まだ身分が低かったころ」と言わんばかりの表現は、生まれながらにして公卿(くぎょう。三位以上の最上級貴族)になることが約束されていたことがうかがえます。

そんなエリート中のエリート行成が、ある日いきなりみんなの前で、パンツを脱がされるレベルの恥辱を受けてしまいました。

果たして、どうなるのでしょうか?

「そなたに殴られる筋合いはない」行成の毅然たる態度

殴打された藤原行成。井上安治筆

……行成少しもさわがずして、とのもり司をめして「冠取りて参れ」とて冠して、守刀よりかうがいぬき取りて、鬢かいつくろひて、居なほりて「いかなる事にて候ふやらん、忽ちにかうほどの乱罰に預るべき事こそ、覚え侍らね。その故を承はりて、後の事にや侍るべからん」と、ことうるはしういはれけり。実方は志らけてにげにけり。……

※『十訓抄』詳解 下巻「第八 可堪忍于諸事事」より

【意訳】冠が脱げて頭髪をさらしてしまった行成。

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