紫式部は”あの男”と一夜をともにしたの?してないの?想いを「朝顔」に託した若き日の切ない恋愛エピソード (2/4ページ)
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ある夜のことです。彼女が姉と暮らしていた自宅に、一人の男性が宿泊しました。
この男性が宿泊したのは、方違えのためでした。
方違えというのは陰陽道に基づく当時の風習です。目的地の方角が良くないと考えられる場合、前の晩に一度別方向の家に泊まり、翌日に改めて目的地へ向かうというものです。一度立ち止まることで不吉な方角をそらすということですね。
「方違へ」の夜の出来事『紫式部集』には、この時のことについていくつかの歌が載っています。