維新の志士たちもこぞって写真撮影!幕末は日本の写真文化の夜明け (3/3ページ)

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下岡蓮杖が撮影した武州忍藩士・吉田庸徳(Wikipediaより)

新しいこと・華やかなことが好きだった蓮杖は、ガス灯を作ったり、東京=横浜間に乗合馬車屋を営業したり、石版印刷業を行ってみたりと、多才ぶりを発揮しています。

さらに、鵜飼玉川という人物を、日本初の職業写真師とする説があります。それによると、彼は1860(万延元)年に、横浜で写真館を開いていたアメリカ人・フリーマンから、機材と事業の全てを譲り受け、江戸で開業したということです。

上野彦馬が、日本で初めての写真館を建てたとき、坂本龍馬をはじめ、高杉晋作や伊藤博文といった維新の志士たちが、競うようにここを訪れて、肖像写真を撮らせていたことが残された写真からわかります。

“インスタ映え”なんていう言葉もなかった幕末に、こぞって写真を撮りに来た侍たちが、スマホで簡単に写真が撮れる今の時代にタイムスリップしたら、さぞ驚くでしょうね。

参考

長野 重一(他)「 別巻日本の写真家」『日本写真史概説』(1911 岩波書店) 西村智弘『日本芸術写真史』 (2008 美学出版)

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