GW特集!日本全国「男はつらいよ」穴場観光スポット30【画像】寅さんとマドンナが愛した風景 (2/4ページ)

日刊大衆

メジャー観光地は少ない

 ページ以降の表を見て分かるように、行き先は誰もが知るメジャーな観光地は意外に少ない。

 映画評論家の秋本鉄次氏は、このように考察する。

「京都の有名な寺とか、厳島神社のような荘厳な建築物とか、そうした場所にはあまり行かないですね。寅さんが行きそうな小さなお祭りがある場所というのは、著名な観光地と多少ズレるのかもしれません」

 前出の高野氏も同意見だ。

「先日、『寅次郎紅の花』(95年)のロケ地だった加計呂麻島に行ってきました。素晴らしいところでしたが、あそこも、けっして全国から人が集まる観光地ではないんです。『花も嵐も寅次郎』(82年)は大分の湯平温泉がロケ地ですが、普通なら近くの由布院温泉で撮ると思うんです。それをしないのが、山田監督のこだわりなんでしょう」

『寅次郎恋やつれ』で吉永小百合さんと再会し

 過度に観光地化されていない、ひなびた場所の風景こそ、旅情をかき立てるのだろう。

「例えば、『寅次郎恋やつれ』(74年)で吉永小百合さんと再会する島根県の津和野なんかは、その典型です。自然の中に適度な人の匂いと、ぬくもりがある。行ったことのない人も、どこか懐かしさを感じるでしょう」(映画ライター)

 寅さんの足は主に公共の交通機関である。特にローカル線で、のんびり移動するシーンは味わい深い。

さりげなく映る鉄道、雄大な自然

「例えば、『寅次郎真実一路』(84年)の筑波鉄道・筑波線など、今では廃線になった鉄道が、いくつも出てきます。また、力強い蒸気機関車が映る場面も多い。映画の中に、失われた昭和の風景があるんです」(前同)

 また、さりげなく映し出される雄大な自然は、作品に奥行きを与える。

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