冷凍した人間の脳組織を解凍した後も正常に機能する技術開発に成功 (2/4ページ)
この研究ではまず、この脳オルガノイドを冷凍状態から守ってくれると予想されるさまざまな化学物質(たとえば糖や不凍液)に入れ、それから液体窒素で冷凍した。
24時間以上保存してから解凍し、その後2週間における細胞の死や成長を観察した。・脳細胞の冷凍保存を可能にした化学混合物「MEDY」
こうして明らかになった、もっとも細胞が死ににくく、解凍後にも成長が保たれる化学物質のカクテル「MEDY」だ。
MEDYは「メチルセルロース」「エチレングリコール」「DMSO」「Y27632」を混ぜたもので、その後の実験では素晴らしい保護能力が確認されている。
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解凍された脳オルガノイドを免疫蛍光染色と呼ばれるイメージング技術で示したもの / image credit:Weiwei Xue et al.・18ヶ月冷凍保存しても脳細胞は正常に機能
研究チームは、発生から28~100日が経過した脳オルガノイドをMEDYに漬けて凍結した。そして解凍後に最長150日間、脳オルガイドの経過を観察してみた。
するとたとえ18ヶ月冷凍保存されていたとしても、解凍された脳オルガノイドは外観・成長・機能ともに、冷凍されなかった脳オルガノイドとほとんど変わらなかったのだ。
この結果は、脳の領域が違う脳オルガノイドであっても同じだった。
最後の実験では、てんかんを持つ生後9ヵ月の女児から採取された小さな脳組織(3mm)をMEDYに浸し、例のごとく凍結と解凍を行った。
すると、本物の脳組織でも冷凍前の構造が保たれており、少なくとも2週間は元気に機能することができた。