小説執筆を許されるも無断欠勤!?シングルマザー「紫式部」、子育てと仕事の両立に悩む。 (2/5ページ)
女房の仕事は、衣食住にかかわる身の回りの世話、訪問者と主との取次などがありますが、 式部の場合は彰子に漢詩の手ほどきをするなどの教育係としての役割が与えられたようです。
歴史学者の倉本一宏氏は、著書『紫式部と藤原道長』の中で、「紫式部は中宮付きの教養面での世話係を務めながら、『源氏物語』の続きを執筆することを望まれていたのであろう」と述べています。
彰子の父は藤原道長であり、彼は紫式部の実質的な雇い主でもありました。彼は紫式部を一般的な女房としてではなく、我が子に高い教養を授ける教育係として、そして『源氏物語』を書き上げる作家としてスカウトしたということです。
そして「道長の目的は、この物語を一条天皇に見せること、そしてそれを彰子への寵愛につなげるつもりであったことは、言うまでもなかろう」と断言しています。
宮仕えの憂鬱ここまで読むと、現代の目線から見ればとてもラッキーなように思われます。なにせ就職できた上に、文才を認められて小説を執筆することまで仕事として許可されたのですから。
しかし当の紫式部は、出仕することに積極的ではありませんでした。