源明子と道長の子供は何人?通詞はなぜ殺された?国司の仕事とランク…大河ドラマ「光る君へ」6月2日放送振り返り
越前守(国司長官)としてさっそく政務に乗り出した藤原為時(岸谷五朗)。しかし越前介(次官)の源光雅(玉置孝匡)や越前大掾(三等官)の大野国勝(徳井優)はどうも乗り気ではありません。
挙げ句「越前の事は越前の者に任せて欲しい」と賄賂まで持って来る始末……何やら漂着した宋人・朱仁聡(浩歌)らの件で何か隠しているようです。
心労が重なる中、体調を崩してしまった為時に鍼治療を施したのが、見習い医師の周明(松下洸平)。今後まひろ(紫式部。吉高由里子)との関係はどうなっていくのでしょうか。
そんな中、通詞を務めていた三国若麻呂(安井順平)が殺されてしまい、朱仁聡が容疑者として連行されることに。
判断を誤れば国際問題に発展しかねない重大事なのに、朝廷では左大臣・藤原道長(柄本佑)が「現地に任せる」と頼りない様子です。
困っているところへ周明が朱仁聡の潔白を証明するため、証人を連れて国府へ乗り込んできたのでした。
NHK大河ドラマ「光る君へ」第22回放送「越前の出会い」では、サブタイトルの通り様々な人との出会いが描かれます。
それでは今週も、気になるトピックを振り返っていきましょう!
第22回放送「越前の出会い」略年表
長徳2年(996年)
閏7月17日 唐人(朱仁聡?)がオウム・羊・ガチョウを朝廷に献上。 10月6日 朱仁聡らの待遇について、朝廷の陣定で審議される。 10月8日 藤原伊周(三浦翔平)が京都に潜入、藤原定子(高畑充希)に匿われていると通報が入る。 10月11日 藤原伊周が大宰府へ護送される。 10月末 高階貴子(板谷由夏)が病没。 11月8日 明法家の令宗允正(よしむねの ただまさ)が朱仁聡の罪名を諮問される。 12月16日 定子が長女・脩子内親王を出産。今回のエピソードをまとめると、ざっくりこんな感じです。
伊周はまだ登場するんですね。出家するする言いながら、まだ剃髪していないことに、藤原実資(秋山竜次)も呆れ顔。日記『小右記』に記録しています。
朱仁聡の罪名について具体的なことは分かっていませんが、今回は殺人容疑となっていました。
次週にどんな展開を迎えるのか、目が離せませんね!
三人の宋人たち
朱仁聡(ヂュ レンツォン。浩歌)
林庭幹(リン チンガン。侯偉)
羌世昌(チャン シーチャン。リンリン)
※下の二人についてはGoogle先生に読み上げてもらい、耳で聴きとった発音を写したものです。
劇中では誰が誰だかよく分かりませんでしたが、キャストを見ると林庭幹(りん ていかん)と羌世昌(きょう せいしょう)も登場しています。
朱仁聡については追々明かされていくとして、林庭幹と羌世昌については今後モブ的な存在として扱われるのでしょう。
林庭幹については、史料上で朱仁聡と一緒に登場するため、商人仲間(部下?)であると考えられます。
羌世昌についても概ね同様ですが、彼は為時から漢詩を贈られており、それが『本朝麗藻』に伝わっていました。
六十客徒意態同 獨推羌氏作才雄
來儀遠動煙村外 賓禮還慙水館中
晝被雷奔天不雨 彩旗雲聳地生風
芳談日暮多殘緒 羨以詩篇子細通
※『本朝麗藻』より言語雖殊藻思同 才名其奈昔楊雄
更催鄉淚秋夢後 暫慰羇情晚醉中
去國三年孤館月 歸程萬里片帆風
嬰兒生長母兄老 兩地何時意緒通
※『本朝麗藻』より
為時が羌世昌を高く評価し、意気投合した様子が伝わりますね。
異郷の地で志相通じる仲間を得た羌世昌の喜びようが、目に浮かぶようです。
今後彼らがどのような活躍を見せるのか、楽しみにしています。
国司のお仕事
源光雅からの賄賂をはねつけた為時。そこまではよかったのですが、今度は彼らからの嫌がらせが始まりました。
今まで彼らが処理していた越前国内の揉めごとや要望・訴えを、すべて為時に丸投げしたのです。
「橋を直して下さい」「米がとれないので、代わりの年貢で構わないか」「水争いが起きている」……などなど。
現代で喩えるなら、福井県民の抱える問題をすべて福井県知事が処理するようなもの。とてもさばき切れません。
通常であれば、まずは下の者が受け付けて話を取りまとめ、国守(長官)はそれを最終的に承認するのがセオリーです。
「介(次官。ここでは光雅)はおらぬか」
助けを呼びつけようにも、書記係である右筆(ゆうひつ)まで居眠りをする始末……なかなか本格的なボイコットでした。
光雅らがいかに国内で権力を持ち、政治を牛耳っているかがよく分かりますね。
国司のランクは4段階+α
「やれやれ、草臥れた」……国守だけで政治はできない(イメージ)
劇中で越前介(~のすけ)・源光雅と越前大掾(~のだいじょう)・大野国勝が登場しました。
為時は越前守(~のかみ)でトップです。
国司や官職には4つのランクがあり、これを四等官(しとうかん)と言います。
守(かみ)長官。 介(すけ)次官。 掾(じょう)三等官。 目(さかん)四等官。※この下に実務スタッフ(府生や直丁など)が配置されます。
この漢字表記は部署によって異なりますが、基本的に読みは同じです。
例えば修理大夫(すりのかみ)とか右兵衛佐(うひょうゑのすけ)とか、左衛門尉(さゑもんのじょう)などよく聞きますね。
ちなみに壁塗り職人を左官(さかん)屋と呼ぶのは、この目が由来です。
四等官以上の官職がないと内裏には上がれないため、内裏に出入りする職人たちに四等官の目を与えたのでした。
現代でも律令制度の名残がチラホラ残っていることがあるので、調べてみると楽しいですよ!
三国若麻呂(安井順平)はなぜ殺された?
初めましてと思ったら、いきなり殺されてしまった三国若麻呂。
妙に手際よく朱仁聡が逮捕されましたが、これは怪しいですね。
取り調べを為時にさせなかったのは、公平性を保つ意味もあるでしょうが、取り調べを通じて為時に知られては困ることがあるものと思われます。
果たして三国若麻呂を殺したのは誰なのか……考えられる可能性を挙げてみましょう。
単純に殺された……ほとんど事故みたいなもの。物語の進行とは何の関係もない。 源光雅らに殺された……これは考えられますね。物語としては、最も盛り上がりそうです。 朱仁聡らに殺された……当初の容疑どおり。物語の展開上、この可能性はほとんどないでしょう。 その他……さらに巨大な何かがうごめいており、例えば宋国の野望がからんでくる伏線とか。まぁ恐らくは十中八九2.でしょうね。あるいは4.もなくはないかも。少なくとも「中国人」を悪者には描かないものと考えられます。
果たして予想が当たるかどうか……次週の展開が楽しみですね!
源明子(瀧内公美)と道長の子供たち
「殿を好きになってしまったのが、ただ一つの目論見違いでございました」
道長とよろしくやっている内に、右大臣家への復讐よりも道長への愛情が重くなってきた源明子(瀧内公美)。
道長との間には4男2女を授かります。
次男・藤原頼宗(正暦4・993年生まれ、4歳)
三男・藤原顕信(正暦5・994年生まれ。3歳)
四男・藤原能信(長徳元・995年生まれ。2歳)
三女・藤原寛子(長保元・999年生まれ。未登場)
五女・藤原尊子(長保5・1003年ごろ生まれ。未登場)
六男・藤原長家(寛弘2・1005年生まれ。未登場)
※第22回放送「越前の出会い」時点
これだけ産めば立場も安泰……ではあるものの、この息子たちは正室・源倫子(黒木華)の子たちとしばしば対立することになります。
出世においても差をつけられてしまい、悔しい思いをするのでした。
果たして正室(嫡子)と側室(庶子)の争いが描かれるのか、楽しみですね!
第23回放送「雪の舞うころ」さてさて、越前での暮らしは早くも波乱含みで始まりました。
一方の朝廷では一条天皇(塩野瑛久)が定子と娘に一目会いたいと悶絶します。
若麻呂殺人事件はどんな展開を迎えるのか……次週も目まぐるしくなりそうです。
サブタイトルの「雪の舞うころ」は、恐らく藤原宣孝(佐々木蔵之介)との縁談が兆すことを意味しているのではないでしょうか。
次回と次々回(24回)でちょうど半分(全48回として)になりますし、いい頃合いかも知れません。
次回で雪が舞い、次々回で雪が解ける……そんな展開を予想します。これからも楽しみですね!
トップ画像:大河ドラマ「光る君へ」公式サイトより
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