室温で何時間も溶けないアイスクリームの開発に成功。秘密はあの成分だった (2/4ページ)
赤ワインや緑茶、ルイボスティーなどに豊富に含まれることで有名だが、じつのところほとんどの植物にはこれが含まれており、その苦味や色に影響を与えている。
また一口にポリフェノールと言っても、自然界には5000種類以上もある。
上に挙げた飲み物以外にも、たとえばコーヒーや紅茶にも入っているし、トマトやホウレンソウ、ブドウやブルーベリーといったさまざまな野菜・果物にだって含まれている。
その健康効果もよく知られており、血栓の予防・血糖値の維持・有害な腸内細菌の除去といったものから、脳の働きをよくする、がん細胞の成長を阻害する可能性といったものまで幅広い。
だが、今回の注目したいのは、ポリフェノールをアイスクリームに混ぜると、その厚みと粘度が増すという意外な効果だ。
これはポリフェノールがアイスクリームの脂肪分子を囲むタンパク質に作用するためだ。
それによってペプチド(アミノ酸がつながってできる分子。タンパク質を構成する)と結合し、タンパク質とポリフェノールの大きな複合体を形成する。
このときポリフェノールは脂肪とタンパク質との間にネットワークを作っており、溶けた氷の流れに抵抗するのだという。
だからアイスクリームはポタポタと垂れることなく、いつまでも形を維持することができる。
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左がポリフェノールなし、中央が少量のポリフェノール、右が多めのポリフェノールを入れたアイスの溶け具合・ポリフェノールを入れることで溶けにくくなり食感も保たれる
研究チームは次のような実験で、ポリフェノール配合アイスクリームの溶けにくさを実際に確かめてもいる。
ビーカーの上に金網を吊るし、そこにアイスクリームをおく。あとはしばらく放置して、ビーカーに溶け落ちたアイスクリームを測るだけだ。