時間は量子が生み出した幻想かもしれないと物理学者が研究結果を報告 (2/4ページ)
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photo by iStock・時間は量子もつれによって生じる?
コッポ氏はこの問題を解決するために、「ペイジ-ウッターズ機構(Page and Wootters mechanism)」と呼ばれる理論に注目した。
1983年に提唱されたこの理論は、ある物体が時計として働く別の物体と量子もつれを起こすことで、その物体の時間が現れると説明する。
ゆえに量子もつれのない系には時間が存在せず、宇宙は凍りついた不変のものとして認識される。
コッポ氏らが発見したのは、もつれてはいるが相互作用していない2つの量子状態(すなわち「調和振動子」と「時計として働く小さな磁石」)にペイジ-ウッターズ機構を当てはめると、その系を「シュレーディンガー方程式」で完全に書き表せることだ。
シュレーディンガー方程式は、量子的な物体の振る舞いを予測するものだ。
そしてコッポ氏らがアレンジしたシュレーディンガー方程式は、時間の代わりに、時計として働く小さな磁石の状態を利用することで、物理世界を書き記すことができる。
じつはこのアイデア自体は目新しいものではない。本当に注目すべきは、その次のステップだ。
磁石の時計と調和振動子を巨視的な物体と仮定して計算すると、この方程式を古典物理学の方程式へと単純化できるのだ。
このことは、時間の流れがマクロの世界においても量子もつれから生じていることを示唆している。