美青年に惚れた閻魔大王!大河『べらぼう』で蔦重が遊女に読んだ平賀源内の男色小説『根南志具佐』の内容とは? (5/6ページ)

Japaaan

転輪王が絵を壁にかけたところ、あまりの菊之丞の美しさに地獄の従者たちが一斉にどよめきました。気になった閻魔大王は、こっそり薄目を開けて菊之丞の絵を見てしまいます。

「こんなに美しい姿は菩薩もかなわない!」と、閻魔大王は、高い玉座から転げ落ちるほどの衝撃を受けます。

菊之丞に一目惚れしなんとか側に置きたいと願うも、菊之丞の現世での寿命はまだまだ先です。

そこで、閻魔大王は配下の者に頼み、菊之丞を溺れさせて地獄に連れて来るように命じます。ところが「菊之丞を殺せ」という命を受け侍に化けた河童が菊之丞に恋をしてしまい……というお話です。

実際、平賀源内は二代目瀬川菊之丞と恋仲だったという噂もあります。

辛い人生を送る遊女にしばし楽しいひとときを

この『根南志具佐』は、当時大スターだった瀬川菊之丞が実名で登場するわ、閻魔大王の手下となる情報屋となっているのが伊勢海老や河童だったりするわ、ギャグテイストやボーイズラブテイスト満載のお話です。

ところが、奇想天外の才能を持つ平賀源内が創作した「ただの荒唐無稽のお話」というわけもありません。この当時、江戸の出版界では笑いで世相を風刺する講義本というジャンルがあり、根無草もそのひとつでした。

幕府体制の堕落ぶりや、一目惚れした相手を殺してまで手に入れようとする傲慢な権力者を、地獄の閻魔庁になぞらえて風刺しているといわれています。

「根南志具佐」は3000部も売れ、その数は当時の平均的な本の売り上げの10倍近かったそうです。

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