太ももの付け根に痛みやしこり・・放置は危険? 医師が解説 (1/2ページ)
冬季は体が冷えやすく、膝や足など体のさまざまな部分に痛みを感じる方が多いかもしれません。その中で、鼠径部に痛みや違和感を覚えたことはありませんか? 実は、鼠径部に現れるしこりや痛みには、軽度の症状から深刻な疾患に至るまで、さまざまな原因が考えられます。こうした症状に対しては、早期に原因を特定し、適切な治療を受けることが重要です。今回は、MIDSクリニックの田村卓也院長に「鼠径部にしこりや痛みが現れた場合に考えられる疾患」についてお話を伺いました。
鼠径部(そけいぶ)とはどこ?
鼠径部は太ももの付け根、左右の足の付け根の溝から恥骨の外側にかけての部分を指します。イラストでは青い点線で囲まれた場所がこれに当たります。ここは胴体と脚をつなぐ部分で、構造が少し複雑です。この部分にしこりを感じた場合、次のような病気が考えられますが、まず鼠径ヘルニアを疑い、必要に応じて医師に相談しましょう。
①鼠径ヘルニア
鼠径部には筋肉の隙間があり、そこから腸や膀胱などの内臓が皮膚の下に飛び出す病気です。飛び出した内臓が戻せない状態(嵌頓)になり緊急手術が必要になることがあります。そのことから鼠径部にしこりを感じたら、まず考えるべき病気です。
②リンパ節腫大
しこりがはっきりとした形をしていて、押すと左右に動く場合や痛みを感じる場合、リンパ節の腫れが原因かもしれません。鼠径部や腋の下(腋窩)はリンパ節が多く集まる場所です。リンパ節は細菌やがん細胞を防ぐ役割を果たします。
痛みを伴う場合:感染症によるリンパ節炎の可能性
痛みがない場合:がんの可能性
③軟部腫瘍・膿瘍
脂肪腫や皮膚の下にできる粉瘤などが原因で、鼠径部にしこりができることがあります。場合によっては切除が必要になることもあります。