「家族6人で遊びに行った大きなプール。女子更衣室を出た後に、娘が人波にのまれて...」(福岡県・40代女性) (1/3ページ)

14年前、家族でプールに遊びに行ったMさん一家。
夕方に帰ることになったのだが、同じ考えの人たちで更衣室や出口までの道は大混雑だった。
そんな中で、幼い娘とはぐれてしまい......。
<Mさんからのおたより>
14年ほど前だったと記憶しています。家族6人で大きなプールに遊びに行きました。
夕方、そろそろ帰ろうかということになり、夫は長男と次男を連れて男子更衣室へ。私は7歳の長女と1歳の次女を連れて女子更衣室へ。同じ時間に帰る人で中はいっぱいでした。
人ごみの中に消えていく長女の姿長女を着替えさせ、まだ立つのがやっとな次女もどうにか着替えさせて更衣室を出たものの、その先も超蛇の列。
夫から電話がかかってきましたが、次女を抱っこし長女の手を繋いでいるので出ることができません。とにかく迷子にならないように必死です。
しかも、ドンドン後ろから押されるし、おまけに突然の夕立まで......。
さらに、長女の手が私から離れてしまったのでした。
体が小さいこともあり、ひとりでドンドンと前に押されていく長女。溢れかえる人々の中に長女の姿は消えてしまい、私は気が気ではありません。
名前を呼んでも返事はなく、夫に連絡するため携帯を出そうにも、人混みで身動きできる状態ではありませんでした。
どうしよう。どうしよう。そう思ったその時、前方にひょっこりと長女の頭が見えました。
「もう少しお姉さんと一緒にいようね」前方にいた若い女性が長女の事を抱っこして下さったのです。
「雨がすごいねえ。お母さんどこかな? もう少しお姉さんと一緒にいようね」
そう話しかけてくださってるのが聞こえました。長女はきょとんとしてましたが、雨が小降りになり人が少なくなるまでずっと抱っこして待ってて下さいました。
列が進むと長女が私を見つけ「あれママだよ」。
すると女性は「あ、良かったね。じゃあママとこに行ってね」と言って長女を降ろし、そのまま立ち去られました。