キンキン野郎と濡れ手に粟餅…【大河べらぼう】2月9日放送の振り返り&掘り下げ解説 (5/6ページ)

Japaaan

鱗剥がれた『節用集』重版事件

村上伊兵衛『宝暦新撰早引節用集』望月文庫(東京学芸大学附属図書館)蔵

安永4年(1775年)に恋川春町『金々先生栄花夢』を刊行し、黄表紙ジャンルのパイオニアとなった鱗の旦那。しかし手代の徳兵衛が『節用集』の重版に手を染めてしまいます。

大阪の柏原屋与左衛門と村上伊兵衛が板株(版権)を持っていた『早引節用集』をパクって『新増節用集』と銘打ち売り出していました。

劇中で「摺り損じを屑買いに出すより、厠の紙にした方が得だ」と言っていたのは、屑買い(リサイクル業者)へ摺り損じを出して発覚するのを恐れていたのです。

実際のところ、摺り損じを屑買いに出した金額と厠の紙を別に買うのと、比べてみたいですね。

この重版(偽板)事件によって版木もろもろは押収され、訴訟の結果きつい判決が下されました。

・徳兵衛:家財欠所(全財産没収)&江戸十里四方の所払い(江戸城から半径20キロ圏内から追放)

・孫兵衛:急度叱(厳重注意)&過料鳥目20貫文(罰金刑)

さらに旗本某家に仕える用人が主君の重宝を質入れ。孫兵衛がこれを仲介したことが発覚し、江戸所払いとなってしまいます。

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