約1000年受け継がれる日本刀の世界!特別展「-全日本刀匠会50周年記念-日本刀1000年の軌跡」開催 (3/5ページ)
【初公開】包丁 銘 浪華住刀匠 月山源貞光彫同作(花押)
昭和20~28年(1945~53) 月山日本刀鍛錬道場蔵
月山貞光(さだみつ)(1907~1995、以下貞一(さだいち)と記す)は大阪生まれの刀匠。昭和46年(1971)に国の重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝。以下人間国宝と記す)に認定された二代月山貞一(さだいち)のことで、貞光はその初期銘です。
先の大戦後、刀剣製作が禁止され多くの刀匠は廃業しましたが、貞一は作刀できる日が来ると信じ、その日のために包丁製作で技術を維持したと書き残しています。そして昭和28年の武器等製造法を契機に、再び作刀が可能となりました。
本作はそんな苦難の時期に貞一が製作した包丁です。刃文は明るく冴え、沸という鉄の粒子が刃中にきらめく、若々しい作です。刀身にある「寶来(ほうらい)」の語と大黒の彫刻には豊かな明日を願う気持ちが込められ、銘の「刀匠」には刀剣製作者としての自負が込められています。