「子どもを持たない30代以降」に何を思うのか。『いるいないみらい』で考える自分の未来 (1/3ページ)

マイナビウーマン

「子どもを持たない30代以降」に何を思うのか。『いるいないみらい』で考える自分の未来
「子どもを持たない30代以降」に何を思うのか。『いるいないみらい』で考える自分の未来

5年先だって不安なのに、10年先のことなんて、もう分からないとしかいいようがないよね。

女子会ではカクテルグラスを片手に、今日もそうして会話の茶を濁す。なぜ、私たちには時限爆弾が設定されているのだろうか。世間の景気とか、晩婚化とか、社会の事情など関係なく、なんとか仕事に慣れてきた時期に「子をなすか・なさないか」という選択が迫られる。

20代の時、子持ちの先輩の話を聞いてみたり、独身を貫くつもりだという女友達の話に耳を傾けてみたりしてみたが、結局腹は据わらなかった。自分で自分のことが分からないのだ。今はいい、そうは思っていても、いつ「やっぱり欲しい」と思うのかすら分からない。先んじて決めておくほどの覚悟もない。だから悩んでしまう。

この手の話というのは結局、自分がどうするかでしかなく、いくら人に話を聞いても自分が納得できなければ意味がない。にも関わらず、下手に口に出すと「持つべき・持つべかざる論」にも発展しかねず、友人関係にヒビが入ることもある。本は、そんな時にいい。温かい飲み物を飲みながら、誰かの人生、そして悩みをゆっくり咀嚼しながら「もし、自分だったら?」と考える時間が、私たちには必要なのだ。

【この本のポイント】

・「もし子どもがいたら?」「いない人生はどんな?」という静かな問いかけ ・リアルすぎる登場人物(30代以上の先輩たち)の苦悩 ・35歳を過ぎる頃の自分を少しだけリアルに想像できる

■「子どもを持たない30代以降」に、何を思うのか

『いるいないみらい』(窪美澄著・角川文庫)の作者である窪美澄さんは、フリーの編集ライターを経て、40代になってから小説家としてデビューしている。離婚や家族との死別を経験していることを公表しており、等身大な女性や恋愛、家族をつくることにまつわるテーマを扱う作品を多く発表している。

『いるいないみらい』には、子どもを持たない登場人物たちが主観となる短編が5編掲載されている。例えば「1DKとメロンパン」では、子を持つことに不安を抱える既婚女性が登場するが、パートナーである夫から「子どもが欲しい」と言われ、苦悩する。

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