朝ドラ「あんぱん」山寺宏一演じる座間晴斗にはモデルが!やなせたかしの恩師・杉山豊桔の生涯とは? (3/5ページ)

Japaaan

一斉授業より個別の対話を重んじる杉山のスタイルは、「自由研究」を謳う現在の美大ゼミにも通じるものがあります。

1920年代の銀座の風景。

“ワッサン”に込めた自由の哲学

ドラマ中でも登場したのが「ワッサン」と口ずさむ歌です。

図案科には「ワッサワッサ ワッサリンノ モンチキリンノホイ…」と続く謎めいた“図案科の歌”がありました。先輩が後輩へ伝えるナンセンスソングで、歌い継ぐことで自由闊達な空気を共有したのです 。

杉山はこの歌を「意味は各自で翻訳してよい」と解釈させ、暗記より創意を優先しました。

学生の一人だったやなせは「歌そのものより“自由に意味を見つけろ”という先生の姿勢が衝撃だった」と後年回想しています 。

結果、図案科は服装規定すら緩やかな“紳士の学校”と呼ばれ、制服もネクタイも自己流アレンジを許されたと、後に語ってています 。

杉山が撒いた「自由」の種は、学生たちの表現欲を解き放ったのです。

東京芸術高等学校(千葉大学の前進)。

朝鮮・北支工芸研究と出版活動

豊桔自身は、教育の枠を越え、杉山は工芸意匠の研究者としても精力的でした。

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