お江戸版ブラック庁舎!?超激務だった江戸時代の町奉行所の知られざる実態 (3/4ページ)
広範囲にわたる業務にもかかわらず、町奉行所の組織はそれほど大きくありませんでした。南北の町奉行所に配属されたのは、25騎の与力と120人ほどの同心です。
これほどの少人数で、現在の東京都庁・東京消防庁・警視庁・裁判所の業務にあたる仕事をすべて網羅していたことになり、いかに町奉行所の仕事が激務だったかが分かりますね。
町廻そして火付盗賊改へところで同心の中でも、市中の治安維持と犯罪の取り締まりのための見廻りを行う同心は「町廻」と呼ばれました。
町廻は職務内容によって3つに分かれます。
犯人を捕縛せず、犯罪の裏付け調査や証拠集めを行う「隠密廻」、市中を巡視して法令の施行を視察し、犯人の捜査や逮捕を行う「定廻」、定廻を長年務めたベテランで後任の定廻を指導・補佐した「臨時廻」です。
町廻は厳格に受け持ち地域を決められており、その地域担当は世襲されました。そのため前述の三種類の町廻は与力の配下ではなく、町奉行の直属となっていました。
ところが町奉行所の管轄範囲は拡大し続けます。また都市部に流入する無宿や浪人などによって、盗賊や放火犯が増加・悪質化しました。