【べらぼう】で又吉直樹が演じる狂歌四天王・宿屋飯盛 〜遊女名を冠した男の素顔と復活劇 (5/6ページ)
天は自らを助ける者を助けると言いますが、そろそろほとぼりも冷めた文化9年(1812年)に宿屋飯盛は狂歌界に復帰を果たしました。
狂歌連「五側」とは
狂歌界に復帰した宿屋飯盛は、狂歌連「五側(ごがわ)」を結成します。
何だか不思議な名前ですが、これは鹿津部真顔の結成していた狂歌連「四方側(よもがわ)」に対抗したのかも知れません。
また五側は大工道具の五則(ごそく)にも通じます。
五則とは長さや重さを測る5つの道具で、それぞれ規(ぶんまわし。分度器)•矩(かね。物差し)•権(おもり)•衡(はかり)•縄(すみなわ)です。
いわゆる度量衡の基準で、転じて秩序やルールの象徴とされました。
もしかしたら「折り目正しく品行方正に活動しています」というアピールだったのかも知れません。
かくして鹿津部真顔「四方側」と宿屋飯盛「五側」は狂歌界を二分し、互いに切磋琢磨したことでしょう。
終わりにそして文政13年(1830年)、宿屋飯盛は78歳で世を去りました。