大河『べらぼう』苦しむ歌麿の呪縛を解いた、現代のクリエーターの魂を揺さぶる鳥山石燕の言葉【後編】 (4/7ページ)
このセリフはぐっときました。
自分と絵を描いたことを楽しかったと思っていてくれた、自分を待っていてくれた、人殺しの自分が生きていていたことを喜んでくれた、存在を全肯定してくれるこの言葉はどれだけうれしかったことでしょう。
現代のクリエーター達にも響く鳥山石燕の言葉
蔦重は、「今、歌麿はこんなものを描いているんです」よ、鳥山石燕に歌麿が黒く塗りつぶした絵を見せます。
あやかしが塗り込められておる
そやつらはここから出してくれとうめいておる
三つ目、なぜ、かように迷う? 三つ目の者にしか見えぬモノがあろうに
絵師はそれを 写すだけでいい 写してやらねばならぬとも言えるがな
見える奴が描かなきゃ、それは誰にも見えぬまま消えてしまうじゃろう?
その目にしか見えぬものを現してやるのは
絵師に生まれついたものの つとめじゃ
歌麿の、蔦重の期待に応えたい強い想いと焦り、凄惨な過去から逃れられない苦しみを解き放ったのが、この石燕のまっすぐな絵師としての言葉でした。
「お前は才能に恵まれている。心に頭に浮かんだものをそのまま素直に絵にしろ。迷いを捨てて、純粋に“絵”を描け」というメッセージに打たれ、「弟子にしてくだせえ」頭を下げる歌麿。
このシーンは、多くの視聴者に感動を与えたようです。