『べらぼう』蔦重による「エンタメの奇跡」に”煽りのプロ”がつい見せてしまった怒りの爆発【前編】 (2/6ページ)
蔦重の心の中には源内から教わった「書を持って世を耕す」「想いを文字にして伝える」が生きているのがわかる場面でした。
勿視金可視萬民 爲世正我々可打壊
(金を視ることなかれ。全ての民を視よ。世を正さんとして我々打ち壊すべし。)
そう書いたのぼりを手に、米屋の前に長屋の人々と押しかけ、米や金品を盗んだら犯罪になってしまうので、店や家屋を打ち壊し、米俵を捨てるに留めます。ただ、令和の今も“米”に悩まされている側としては、米俵から米が地面にばら撒かれたり川に投げ捨てられたりする場面は「ああ、もったいない」と思ってしまいますよね。
そんな打ちこわしの様子を聞いた、耕書堂のたか(島本須美)の「お百姓さんが泣きますよ。一生懸命作ったお米を…」の言葉には、思わず頷いた人も多かったことでしょう。
蔦重の「エンタメ」が市中に“奇跡”を引き起こした瞬間奉行所の前で「役人が犬を食えと言った」とデマで煽った男が、常に暗躍する「丈右衛門だった男」だと気がついた蔦重は、田沼意次(渡辺謙)にその事実を伝え「米を配れないなら金を配り、騒動を収めては」と提案をします。
提案にのった意次に、「お上が金を配るという告知のビラ」を依頼されますが、前回「米が配られるビラ」を撒いて結局米は配られなかったので、またビラを刷って撒くのは躊躇してしまところ。