『べらぼう』裏切り連発のどん底回…大切な期待や夢を失った蔦重・歌麿・定信の心情を考察【前編】 (2/7ページ)
さらに、待望の赤子を失った蔦重と妻てい(橋本愛)。
“どん底回”ともいわれている『裏切りの恋歌』を振り返り考察してみました。
突然、周囲の裏切りによりどん底に落ちた定信
ドラマ「べらぼう」では、“立場は違えども似た者同士として、表裏一体に描かれている”松平定信と蔦屋重三郎。今回は、二人とも同時に自分たちが想像もしていなかった(予兆に気がついていなかった)「裏切り」でどん底に落ちてしまいました。
定信は、史実では“周囲から疎んじられ失脚”したといわれていますが、ドラマでは、よりあからさまに裏切りられ嘲笑の的になった場面が描かれました。
江戸城に登城する前、「今日は大老を申しつかる」と、喜びでキラキラ輝いていた定信。ずっと仕えてきた水野為長(園田翔太)も「大権現様も殿こそがふさわしいと…」と嬉しそうです。
喜びが爆発しそうな気持ちを引き締めつつ、すっと膝を折り屈んで水野の肩に手を置き「参る」という定信には、胸にぐっと来るものがありました。味方が少ない定信の水野に対する感謝が込められているいい場面でしたが、 “壮大な前振り”の予感も。