『べらぼう』裏切り連発のどん底回…大切な期待や夢を失った蔦重・歌麿・定信の心情を考察【前編】 (3/7ページ)

Japaaan

徳川家斉(城桧吏)との密談で、将軍補佐と老中の兼任が負担になっていることを理由に、両方の職を解いてもらい、代わりに大老職につくはずだった定信。(これも罠の匂いがしていましたが)。

ところが、家斉は「役目を解く」の言葉に続き「大老職を申しつける」ではなく、まさかの「これよりは政には関わらず、ゆるりと休むがよい」と申し渡したのでした。配下の、松平信明(福山翔大)や本多忠籌(矢島健一)もグルになり、厄介払いをするような追い討ち発言をします。

突然の裏切りに顔つきが変わる定信。さらに、一橋治済(生田斗真)に「ご苦労であった。ささ、下城されよ、心おきなく願いを叶えよ」と屈辱的な言葉を告げられます。よくもここまで人をコケにできるものと感心するほど、いかにも治済らしい侮辱パフォーマンス。憤然と席を立った定信の背中を、皆の嘲笑の声が追いかけていきます。

「嵌められて墜ちていく人間を、嵌めた皆が顔を見合わせて嘲笑する」。

「べらぼう」は、天国から地獄に突き落とす脚本、現代の事象とリンクする脚本で評判ですが、今回は、この場面に現代にも通じる人間のいやらしさを感じました。倹約政策や俺こそ正義的な定信にうんざりしていた視聴者も、これには同情を禁じ得なかったのではないでしょうか。

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