朝ドラ「ばけばけ」ヘブン先生の“想い人”は史実ベース——イライザの実在モデルの壮大すぎる生涯! (5/7ページ)

Japaaan

結果として、レースそのものでは敗者となったエリザベスですが、むしろ「書き手としての勝利」をその後の作品によって手にした、と見ることもできるでしょう。

ジュール・ベルヌの『八十日間世界一周』

小泉八雲との縁と文筆家としての晩年

エリザベスのその後は、どうなったのでしょうか。

ニューヨーク時代、彼女は作家・批評家としての地位を構築。やがて、弁護士で実業家のチャールズ・B・ウェットモアと結婚します。

彼女は『コスモポリタン』の編集に関わり、のちには Atlantic Monthly や North American Review にも論考を寄せています。そこでは、女性の地位、社会問題、文学作品などをテーマに、落ち着いたが切れ味のある文章を発表しました。

日本の読者にとって、エリザベスの名前が最も身近になるのは、やはり小泉八雲〔ラフカディオ・ハーン〕との関係でしょう。

エリザベスは、日本に移住したハーンと手紙のやり取りを続けていました。

しかし1904(明治37)年、ハーンは日本で病没。以降、エリザベスは3度に渡り来日して小泉家を支えています。

1906(明治39)年、彼女は二巻本の『ラフカディオ・ハーンの生涯(The Life and Letters of Lafcadio Hearn)』を刊行。ハーン業績をまとめたものでした。

この本は、ハーンの書簡や周囲の証言を丹念に整理しながら、その生涯をたどった大部の作品で、日本研究・ハーン研究の分野にとって今なお重要な一次資料的価値を持っています。

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