2024年紅麹事案 研究解説記事⑩「「紅麹原料」は存在しない――小林製薬大阪工場が製造していたのは食品衛生法上の「食品(紅麹)」である――」 (4/6ページ)
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6.食品表示法違反の可能性——「紅麹原料」という名称表示の問題
「紅麹原料」という語が食品の容器包装の名称欄・取引書類・行政への届出等に記載・流通した場合、食品表示法および食品表示基準に照らして違反となる可能性が極めて高い。以下に三つの観点から整理する。
■ 観点① 名称の表示規定(食品表示基準 第3条)
食品表示法に基づき、容器包装には「名称」を表示する義務があり、この「名称」は「その食品の内容を表す一般的な名称」でなければならない。単なる愛称や商品名は認められない。
▶ 不適切な例:商品名が「紅麹原料」であり、そのまま名称欄にも「紅麹原料」と記載されている場合
▶ 違反の理由:「紅麹原料」は食品の用途(原料であること)を示す主観的な語であり、食品そのものの性質を示す「一般的な名称」(例:米紅麹、紅麹末など)とは認められない
■ 観点② 「原材料名」との混同による誤認
中身が「紅麹」であるものを「紅麹原料」という名称で流通させると、受け取った事業者・行政・消費者に混乱をもたらす。
▶ 原材料名の表示原則:添加物以外の原材料は「最も一般的な名称」で記載する必要がある
▶ 違反のロジック:「紅麹原料」は「紅麹」に「原料」という余計な言葉を付加した独自表現であり、「紅麹をさらに加工した別の何か」という誤解を与えかねない。