小林製薬紅麹事件研究解説 最初に問うべきはモナコリンKへの曝露量ではないか ─プベルル酸一元論に先立ち、スタチン様物質の過剰曝露・薬物相互作用を検証すべし (2/6ページ)
(参考:小林製薬バリューサポート株式会社「紅麹の成分と作用」をもとに作成 https://www.kobayashi-vs.co.jp/benikoji/component.html)
【事実1】食品紅麹と小林製薬製品のモナコリンK含有量の差
当社が以前、小林製薬バリューサポートに確認したところ、一般的な食品紅麹のモナコリンK含有量は微量にとどまるとの回答を得た。食品として古来から流通してきた紅麹が健康被害を起こしてこなかったこととも整合する。一方、小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」(機能性表示食品)は、コレステロール低下を訴求する目的でモナコリンKを1日摂取目安量あたり2 mgを含有する設計であり(1日3粒)、これは食品紅麹とは本質的に異なる。
【事実2】製品間の含有量のばらつき ─ 最大100倍
Gordon et al.(2010)が市販の紅麹サプリメント12製品を分析した結果、モナコリンK含有量は0.10〜10.09 mg/カプセルと、製品間で約100倍のばらつきがあることが確認されている(Arch Intern Med 2010;170:1722)。サプリメントである以上、医薬品のような均一性管理は行われておらず、「同じ製品を同量服用しても個人の曝露量は大きく異なる」という現実がある。なお2001年にHeber et al.(2001)が先行した9製品(中国産紅麹サプリメント)の分析でも、モナコリンK含有量に約22倍のばらつきが報告されている(J Altern Complement Med 2001;7:133)。