小林製薬紅麹事件研究解説 最初に問うべきはモナコリンKへの曝露量ではないか ─プベルル酸一元論に先立ち、スタチン様物質の過剰曝露・薬物相互作用を検証すべし (5/6ページ)

バリュープレス


すべての健康被害において、プベルル酸一元論に先立ち、モナコリンKへの実際の曝露量と既知の副作用プロファイルを検討することが、医薬品・健康食品の安全評価における基本的な手順である。この基本手順が踏まれていないことは、患者の診断・治療方針を根本的に誤らせるおそれがある。
EFSAの科学的評価書(2018年)もまた、「紅麹サプリからのモナコリンK摂取量はロバスタチン医薬品の治療域に達しうる」と結論づけており、CYP3A4を介した他の食品・医薬品との相互作用についてもデータ不足を指摘している(EFSA Journal 2018;16(8):5368)。
4 小林製薬・厚生労働省に求めること
(1)      腎障害を含むすべての健康被害について、まず製品ロットごとのモナコリンK含有量と個々の摂取期間からモナコリンK曝露量を算出し、各症状との関連を解析・公表すること。
(2)      他の医薬品・サプリメント・食品(グレープフルーツ等、CYP3A4阻害食品・薬剤)との相互作用についても調査の対象とすること。
(3)      全症例について、モナコリンK曝露量評価の結果を含む補償基準の根拠を公開し、患者の治療に資する情報を開示すること。
(4)      小林製薬中央研究所が事前に把握していた「紅麹マトリックスによる吸収性増大」のデータを、今回の健康被害評価にどのように活用したか(または活用しなかったか)を明らかにすること。
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