小林製薬紅麹事件研究解説青カビ説の崩壊——小林製薬自身の説明が内包する「現場の常識」への根本的矛盾 (3/5ページ)

バリュープレス


 理由は単純かつ根本的である。
■ ④ カビを「食べない」のは法律ではなく本能である
 食品として口にしてよいカビは、管理された微生物のみである。
・ 味噌・醤油・日本酒の麹菌(Aspergillus属):千年単位の食経験と菌株管理
・ チーズのカビ(Penicillium roqueforti等):特定菌株を用いた管理された熟成
・ 紅麹(Monascus属):東アジアで千年以上の食経験を持つ伝統食品
  これらに共通するのは、「どの菌を使うか」が明確であること、そして長年にわたる食経験(history of safe use)があることである。
 一方、食品製造タンクに自然発生した「野良のカビ」は、食品衛生上「意図しない微生物汚染」として扱われる。これは法令の問題ではない。「カビの生えたものを食べてはならない」は、人間のみならず、動物も本能的に回避する行動原理である。
 シカや牛はカビの生えた飼料を嫌い、サルは傷んだ果実を避ける。鋭敏な嗅覚・味覚を持つ動物が「青カビは問題ない」と判断することはない。では、GMP認証こそ取得していないものの食品製造に長年従事する従業員が、青カビが付着したタンクを見て「ある程度は混じることがある」と感じるのであろうか。
 私には到底信じられない。むしろその発言が本当にあったとすれば、それは品質管理部門が機能していなかった証左として読むべきである。
■ ⑤ 二つの事実が生む論理的矛盾
 ここで問題となるのは、以下の二つの「公式説明」の並立である。
「小林製薬紅麹事件研究解説青カビ説の崩壊——小林製薬自身の説明が内包する「現場の常識」への根本的矛盾」のページです。デイリーニュースオンラインは、青かび開示文書開示請求紅麹サプリメント紅麹文化ネットなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る