支援が届きにくい子どもと家族をどう支えるか、那須の「こどもホスピス」が挑む制度の狭間 (3/4ページ)
日常的に困難を抱えるこども達とご家族を対象に、遊び、学び、体験、レスパイト、家族支援、きょうだい児支援などを含む広い支援として位置づけている。
もっとも、地方都市での地域型の支援拠点は、理念だけでは継続できない。医療的なケアを必要とするこども達への対応には、安全管理、専門職との連携、深夜・休日・緊急時対応、財源確保が不可欠である。法人自身で継続的に運営するためのマネタイズの確立と、地域の善意を仕組みに変えられるかが問われている。
家族の孤立を防ぐレスパイトの不足支援が必要なのは、こども達本人だけではない。希少・難治性疾患などの医療的なケアが必要なこども達や、発達特性を持つこども達を日常的に介護・養育するご家族は、日常的なケアに追われ、外部との接点を失いやすい。保護者は休む時間を確保しづらく、きょうだい児への配慮も課題となっている。
廣田氏は「こども達とそのご家族が 『息抜きが出来る』ホスピスとしての役割りを果たしたい」と話す。
同法人では今後、短時間でもこども達を預けられるレスパイト施設、同じ境遇の親同士がつながれる交流会、専門職による相談支援、地域の関係性を育む体制などを整えていく考えである。
家族が孤立しないことは、こども達本人の生活の質にも関わる。家庭が疲弊すれば、医療や福祉、教育分野のサービスだけでは支えきれない問題が表面化する可能性がある。
一方で、息抜きが出来るレスパイトや、お泊りが出来るショートステイは、地域によって受け皿が限られやすい分野でもある。人材確保、夜間・休日対応、医療機関との連携、送迎、ご利用者からの相談など、運営上の負担は大きい。支援の必要性が高まる一方で、安定運営の難しさが残る。
那須エリアでの支援モデルは全国の地方都市でも根づくのか那須エリア(栃木県県北エリア)では、こども・子育て施策を総合的に進めるための計画づくりが全国の自治体同様に進められている。人口減少や少子高齢化が進む地域では、子育て支援や医療・福祉・教育などの受け皿をどう維持するかが、地域の持続性にも関わる。