あの装飾は「炎」ではない?縄文時代の国宝・火焔型土器、5000年前の人々が刻んだ謎とデザインの秘密 (3/5ページ)

Japaaan

デザインには細かなルールがあった

自由奔放に作られたように見える火焔型土器ですが、よく観察すると、ある一定の決まりに従って作られていることが分かります。

まず目を引くのが、口縁部に4つ並ぶ大きな突起です。これは鶏のトサカに似ていることから「鶏頭冠(けいとうかん)突起」と呼ばれ、それぞれには小さな尾のような突起が添えられています。

その4つの突起をつなぐように巡るのが、ギザギザした「鋸歯状(きょしじょう)突起」です。

さらに頸部には、目玉のような円形の突起。その周囲にはS字文や渦巻文が隙間なく組み合わされ、土器の下半分には縦方向のラインや渦巻文が巧みに配置されています。

基本となる構成は共通していますが、細部の文様はさまざまです。まるで同じルールの中で、それぞれの作り手が個性を競い合っていたかのようです。

500年かけて磨かれた造形美

火焔型土器が作られた期間は、およそ500年と考えられています。

近年の研究では、その間にデザインが少しずつ変化したことも分かってきました。

最初は比較的シンプルな姿でしたが、時代が進むにつれて装飾が増え、やがて私たちがよく知る豪華な火焔型土器へと発展していきました。

「火焔型土器 」国宝指定番号14 出典:Wikimedia Commons

また、同じ地域では「王冠型土器」と呼ばれる土器も作られました。

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