あの装飾は「炎」ではない?縄文時代の国宝・火焔型土器、5000年前の人々が刻んだ謎とデザインの秘密 (4/5ページ)
こちらは火焔型土器のような鋸歯状突起はなく、口縁部には王冠のような短冊状の突起が並びます。この土器も火焔型土器と同様に、時代とともに形を変えながら発展していきました。
普段使いだった?縄文人が残した「永遠の謎」土器というものの、これほど派手な装飾を見ると、「本当に使っていたの?」という疑問が湧いてきます。
ところが、火焔型土器の中には、内側に煮炊きによって付いた炭化物、いわゆる「おこげ」が残っているものがあります。
つまり、実際に調理に使われていたことは間違いないようです。
一方、あまりにも手の込んだ装飾から、祭りや儀式など、特別な日に使われた土器だったという説もあります。
火なのか、水なのか、動物なのか。それとも、縄文人が自然に抱いた畏敬の念そのものなのか。
一見すると奇抜で不思議な形。しかし、そのひとつひとつには、地域の文化や人々の知恵、そして受け継がれてきた美意識が凝縮されています。
火焔型土器は、見るたびに新しい発見がある、まさに縄文が残した「永遠の謎」と言えるのではないでしょうか。