中小企業の融資はなぜ難しいのか 銀行が見る「数字」と事業計画の落とし穴 (2/4ページ)
「銀行の審査はブラックボックス」なのか


企業側からすると、融資が承認されたり見送られたりする理由が分かりにくい場合もある。
ただし、金融機関の融資判断には一定の着眼点がある。
中小企業庁の調査では、成長投資の計画を評価する際、金融機関は「投資総額の妥当性」「投資収益の継続性」「黒字化までの期間」などを重視している。
つまり、単に「売上を伸ばしたいから借りたい」と説明するだけではなく、投資額と期待される収益の関係を具体的に示すことが求められる。融資代行プロでは、金融機関勤務経験を持つ人材などが、事業計画や財務状況の整理を支援しているという。岡島氏によれば、企業側では当たり前と思っている事業上の前提が、金融機関には十分伝わっていないケースもある。そのため、第三者が資料を確認することで、説明不足や数字の矛盾を見つけることがあるという。
一方で、融資の可否を最終的に判断するのはあくまで金融機関だ。
外部専門家を利用したからといって融資が保証されるものではなく、資料作成の工夫だけで企業の財務状況そのものを変えられるわけでもない。
外部専門家に任せすぎるリスク資金調達を支援するコンサルタントや専門家を活用する企業もある。財務に詳しい人材を社内で常時雇用する余裕がない中小企業にとって、必要なときに外部の知見を利用できることには一定の利点がある。同社では、創業時の資金調達や事業計画作成、既存借入の見直しなどについて相談を受けているという。
一方、資金調達を外部専門家へ任せきりにすることには注意も必要だ。金融機関との関係は、融資を受けた時点で終わるわけではない。その後も決算内容や事業状況を説明し、継続的な関係を構築する必要がある。