ツルだけじゃない!狼と猟師の友情物語、神奈川に残る伝承「オオカミの恩返し」を解説 (6/7ページ)

Japaaan

皆が不思議に思っていると、ふと異変に気づきました。みんなが一斉射撃を食らわせた根っこの周りには、びっしりと血が飛び散っていたのです。

木の根から出た樹液ではないでしょう。撃たれたオオカミの流した血か、あるいは人智を超えた怪現象なのか……。

それからほどなくしてオオカミはすっかり姿を消し、いつしか絶滅してしまったのでした。

終わりに

昔から人々に恐れられた狼(山犬)たち。月岡芳年「月百姿 北山月」

今回は神奈川県に伝わるオオカミの昔話を紹介してきました。皆さんは、どんな感想を持たれたでしょうか。

明治時代に入ると、オオカミ(ニホンオオカミ・エゾオオカミ)は国策によって絶滅させられました。

その結果、およそ百年の歳月を経た現代、その弊害(※)が現れていると言われます。

(※)シカの捕食者がいなくなったことでシカが増え、植物が食い荒らされてしまい、食糧不足に陥ったクマが人里に出没するなど。

目先の不都合だけを見て「殺せ殺せの大合唱」で駆除した結果、それまで絶妙に保たれてきた生態系のバランスが崩れてしまうケースは少なくありません。

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