地方で増える輸入車の「整備難民」 専門人材と設備投資をどう維持するか (1/3ページ)
輸入車の選択肢が広がる一方で、購入後の整備や修理に不安を抱えるユーザーも少なくない。とくに地方では、対応できる整備工場や技術者、専用機器が限られ、「車は買えても、近くで直せる場所が見つからない」という、いわば“輸入車の整備難民”ともいえる状況が生まれつつある。
背景には、自動車の電子制御化や電動化の進展がある。EVやハイブリッド車の普及により、整備の現場では従来以上に専門知識や診断機器が求められるようになった。地方でこうした体制を維持するには、設備投資と人材育成の両立が欠かせない。
岐阜県各務原市を拠点に、輸入中古車の販売や整備を手掛ける株式会社ケアンは、こうした課題にどう向き合っているのか。地方で“整備難民”を生まないための条件を探った。
なぜ地方で「輸入車の整備難民」が生まれるのか自動車整備を取り巻く環境はここ数年で大きく変わっている。
従来の整備は機械的な部品交換や修理が中心だったが、現在の車両には多くの電子制御システムが搭載されている。輸入車ではメーカーやモデルごとの差も大きく、診断や修理に必要な機器や情報も幅広い。
そのため、ユーザー側から見ると「購入した店では対応できない」「近隣で診てもらえる工場が少ない」「輸入車を扱える整備士が限られている」といった問題が起こりやすい。これが、地方で“整備難民”という言葉が現実味を帯びる理由の一つだ。
さらにEVやハイブリッド車が増えれば、高電圧システムへの対応や安全管理など、整備工場に求められる要件はさらに高くなる。
一方で、地方では対象となる輸入車の台数が都市部ほど多くないため、高額な設備投資を行っても十分な稼働率を確保しにくい。専門人材の採用や育成にも時間と費用がかかる。
つまり、地方で“整備難民”を減らすには、整備技術だけでなく、それを支える経営基盤も必要になる。
販売と整備を一体化するのはなぜか株式会社ケアンでは、輸入中古車の販売と整備を同じ拠点で手掛けている。