超危険なギャンブル?『逃げ若』や『風、薫る』にも登場した「すごろく」が中世日本を熱狂させた理由 (4/5ページ)

Japaaan

その物語の中に、女性の人生の「上がり」を提示する双六が置かれているのは、まさに時代を象徴する演出といえるでしょう。

明治になると、双六は教育用としても用いられた。図は武内桂舟画の『婦人風俗双六』。

双六を見れば、日本人の「人生観」が見えてくる

双六の歴史と辿ると、単なるギャンブルや遊びの歴史では終わりません。

古代には禁止されるほど人々を熱中させ、平安期には「権力者にも支配できない運」の象徴となり、中世には賭博文化の一角を占めました。

そして江戸・明治には、旅や出世、男女の理想像やまで描き込むメディアへと姿を変えていきます。

同じ「双六」という言葉で呼ばれながら、そこにはまったく異なる時代の文化が隠れています。

それでも共通しているものがあります。

賽を振るまで、次にどこへ進むかは分からない。

白河法皇ですら思いどおりにできなかったその偶然性こそ、千年以上にわたって双六が日本人を惹きつけ続けた理由なのかもしれません。

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