イギリスでの児童ポルノ漫画裁判、他人事ではない判決に (2/3ページ)

東京ブレイキングニュース

その定義は、「過度に不快で、嫌悪を催し、又はその他猥褻な性格の画像」あるいは、「性的興奮のためだけに、又は専らそのために制作されたと合理的に推定されるべき性質」などがある。

 イギリスでは「児童」の定義が「16歳未満」だったが、2003年、「18歳未満」に引き上げられた。また、「18歳未満のように見える人物」についての規制対象となった。さらに2009年法で、所有禁止の対象が「画像」を含むことになった。

 報道によると、有罪判決を受けた男は2008年にもゲーム「トゥームレイダー」に似せたCGの児童ポルノを所持していたとして有罪判決を受けており、性犯罪者治療プログラムに参加するように命じられていた。しかし、この時は法改正前だったこともあり、児童ポルノ所持は罪に問われなかった。

 今回の有罪判決で、イギリスでは、絵に描いた児童ポルノの所持の禁止が処罰された初めてのケースとなった。

 日本でも、14年6月に、児童ポルノ処罰法が改正された。争点の一つだった「漫画やアニメも規制対象に含めるかどうか」については、今回は外された。一方で、「児童ポルノの単純所持の禁止」が盛り込まれた。合法だった時代の児童ポルノの所持も処罰対象になる。過去に出版されたアイドルの写真集では、現在の基準では「児童ポルノ」と認定される可能性のものもあるが、それを所持していても処罰対象になる。まさに他人事ではない。

 今回の改正では漫画やアニメは処罰対象ではないが、表現規制の議論が終わったわけではない。民主党政権時代に作られた「子ども・若者育成支援推進法」があるが、安倍政権はこの法律を全面改正しようとし、法律名も変えて、「青少年健全育成基本法」( http://houseikyoku.sangiin.go.jp/sanhouichiran/sanhoudata/186/186-016.pdf )にしようとしている。前回の国会では改正案が提出されている。

 従来の「子ども・若者育成支援推進法」が憲法や子どもの権利条約の理念をベースにしているが、改正案の「青少年健全育成基本法」は、健全育成を理念にするという全く別のベクトルのものにしようとしている。にもかかわらず、改正案という形で出されたことで、ほとんど注目を浴びていない。

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