イギリスでの児童ポルノ漫画裁判、他人事ではない判決に (3/3ページ)

東京ブレイキングニュース

「青少年健全育成条例」などは都道府県ごとに定められており、自民党は何度か全国一律の基準にする「青少年健全育成基本法」を作ろうとした経緯がある。もしこれが制定されれば、国として一律の基準をつくることが可能だ。各都道府県条例の解釈も変化する可能性も秘めている。

 たとえば、出版物の「有害図書」あるいは「不健全図書」の指定は都道府県ごとに違っているが、2010年12月の改正東京都青少年健全育成条例の議論のときは、都の問題でありながら、全国の注目を浴びた。性描写に関する表現の新基準があったからだ。

 都条例での新基準は以下の通りだ。

 漫画、アニメーションその他の画像(実写を除く。)で、刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止されている近親者間における性交若しくは性交類似行為を、不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を妨げ、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの  漫画がアニメの世界でも、現実の性道徳の範囲でなければ、「不健全図書」として指定されることになった。14年5月には、「TECHGIAN STYLE 妹ぱらだいす!2」(KADOKAWA)が新基準での初適用となった。

 同基本法への改正案では、「言論、出版その他の表現の自由を妨げることがないうように配慮しなければならない」との文言が入っている。この条項は、議論が沸き起こることを最初から念頭に置いたものだろう。これまでの条例議論でもこの問題がついて回った。しかし、流通や販売の規制となれば、実際には出版規制と同義だ。10年の都条例改正問題のときと同じように、再燃となるだろうか。

Written by 渋井哲也

Photo by Johnny Martin ecdl

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