安倍政権の閣僚スキャンダルの影響は沖縄県知事選へ|岡留安則コラム (2/2ページ)

東京ブレイキングニュース

沖縄県知事選はすでに選挙戦に突入しており、投開票日は11月16日である。下地幹郎元衆議院議員、喜納昌吉元参議院議員、翁長雄志前那覇市長、現職の仲井真弘多氏の4人での争いだ。官邸が極秘で調査した事前の世論調査では、辺野古新基地建設に反対し、オール沖縄の県民党路線を打ち出している翁長雄志候補が大きくリードしている。しかし、安倍政権としても負けるわけにはいかないと位置付けており、官邸を中心に人脈と金脈を駆使した選挙戦を展開している。大手広告代理店から派遣されたイメージ戦略部隊もすでに胎動していると囁かれている。日銀に対して80兆円の金融緩和政策を実行させる安倍政権にとっては、官邸機密費や選挙資金は潤沢なはずだ。

 しかし、最大の問題は、長年の沖縄差別政策により、辺野古新基地建設に関しても県民の8割近くが反対していることだ。そのことは安倍政権も官邸も認識しており、辺野古新基地建設も沖縄県知事選に先行させる形で工事に着手し、既成事実化を図っている。辺野古の海ではボーリング調査も着々と進んでおり、反対派の市民団体と防衛局、沖縄県警、民間会社の警備員とのにらみ合いは日常的光景となっている。

 流血の惨事こそ起きていないが、このまま県民の意思を無視して工事を強行すれば、最悪の事態が発生してもおかしくない。政府は基地と経済振興はリンクしないなどと寝言を繰り返しているが、沖縄にいれば、そんな戯言を信じる県民はほとんどいないことが分かる。米軍基地がある事での抑止力という常套句もその政府が平気で覆す状況が続いている。米軍基地がなければ沖縄経済は立ちいかないという言い古された言い分も具体的な数字で否定されている。

 よく言われるのが、本土メディアと沖縄メディアの温度差である。さきほど書いたような沖縄の現実に対する認識の違いが根底にあるのではないか。今回の県知事選でも本土メディアは取材陣を派遣している。現実の沖縄を見れば、認識は変わるだろうが、一過性で終わるケースも多い。

 沖縄に来れば、いかに沖縄に米軍基地が集中しているか、肌で感じることが出来る。F15戦闘機やMV22オスプレイの轟音や危険飛行も身近に実感できる。しかし、沖縄を離れれば、そうした日常は脳裏から記憶が薄れる。沖縄に移住する前の自分にも当てはまる。かつて、村山富市元総理も同じような感想を述べていた。人間の性といえば、そうかもしれないが、沖縄には在日米軍基地の74%が集中している。そうした環境の中で生きているのが沖縄県民なのだ。県知事選は全国ニュースにもなるので、ささやかでも沖縄の現実に向き合うことができれば幸いである、と言っておこう。

Written  by 岡留安則

Photo by StephaniePetraPhoto

「安倍政権の閣僚スキャンダルの影響は沖縄県知事選へ|岡留安則コラム」のページです。デイリーニュースオンラインは、閣僚スキャンダル沖縄県知事選岡留安則安倍政権社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る