公明党への投票をLINEで依頼…創価学会員のイマドキ選挙活動

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IT時代、昔ながらの電話での投票依頼も形を変えた
IT時代、昔ながらの電話での投票依頼も形を変えた

 ひと昔前、選挙の”風物詩”といえば、「公明党の○○候補への投票を是非、お願いします」という、さほど仲良くもない知人からのの唐突な連絡だった。公明党の支持母体である創価学会員たちによる、熱心な選挙運動だ。しかし、これが近頃ではトーンダウンしているという。

 これはネット社会の成熟により、あたかも創価学会員が選挙違反をしているかのような印象を与えかねず、またそれを面白おかしく書き込まれることを学会幹部が危惧しているからだ。近年では「選挙前、選挙期間中の家庭訪問、電話での投票依頼を控えさせている」と学会有力幹部はの内情を明かす。

 とりわけ、60歳以上のシニア層の学会員は選挙運動に熱心な世代だ。こうした学会員が熱心さあまって投票を呼びかけると、IT社会が成熟した現代では、即座に「誰が、どんなことを言ったのか」をネット上にアップされてしまう。

 その内容がたとえ公職選挙法に抵触するものではないにせよ、ネット住民の間からは、あたかも創価学会が選挙違反をしているかのように騒ぎ立てられる。かつてはこうした状況も学会内部では、「ご本尊様に縁しない者たちの戯言」と切り捨てていた。

LINEを使った従来とは違ったゆるい勧誘

 しかし、社会と時代がそれを認めない。学会内部の若手学会員の間では、こうしたかつての学会が持つ独善性が世間からの反発を買っているとし、学会全体が“ソフト路線”への転向を余儀なくされている。家庭訪問、電話での投票依頼が実質的にできない。そこで今、学会員が活用するのが、日本でのユーザー数が5000万人以上といわれる国民的メッセージアプリ「LINE」だ。

「LINEで個人が支持者への投票を呼びかける行為は問題ないと考えている。でも、余計な誤解を招きたくない。具体的に候補者名を挙げてLINEメッセージで呼びかけると、学会を好ましく思わない層から毛嫌いされ、投票呼びかけのメッセージをスクリーンショットで保存されてネット上に拡散される。そのため具体的な話はせずに『個人が投票に行く』という事実のみを伝えるよう私は指示しています」(学会有力幹部)

 例えばこんな具合だ。「○○さん、お久しぶりです。近いうち選挙ですね。私も選挙に行きます! では、また!」と、具体的な話は一切せず。でも選挙への投票を呼びかけるというメッセージだ。これなら公明党の党名や候補者名を出していないので、一社会人として党派を問わず「選挙への投票」を呼びかけているだけだ。

 だが、これでは応援する公明党やその候補者の得票に繋がらないのではないか。その点について冒頭部で紹介した学会有力幹部は、「呼びかけている者の属性が学会メンバーだと日頃から自ら公言していれば、メッセージを受け取った人も、『ああ、選挙のお願いだな』と察してくれる。それで十分なのです。皆さんが思っておられるよりも創価学会・公明党は幅広い心を持っておりますから」と大人の対応を強調する。

ソフト路線に反発する婦人部とシニア層

 しかし、この学会のソフト路線はシニア層や、選挙の”実働部隊”である婦人部と呼ばれる専業主婦のグループからは不満の声が出ているという。

「選挙運動でお願いして、嫌がられたら、その人を折伏(説得)して学会入会に導き、広宣流布してこそ学会魂や! 創価大出のほんの一部のエセインテリの幹部がソフト路線とか何を抜かしてるねん!! 私らは血反吐を吐く思いで選挙を戦ってるんや。ソフトも何もへったくれもあるかいな!」(関西地方在住の婦人部に所属する学会員)

 この婦人部やシニア層の中には、ITに疎く、LINEなどのSNSを使いこなせない人も多い。だから選挙運動は、勢い、昔ながらの家庭訪問や電話でのそれとなる。

 今ではこれら選挙運動ツールは学会でも「重視していない」(学会有力幹部)という。若手学会員を中心にLINEを利用して展開される、選挙投票を呼びかけるだけのソフト路線は功を奏するのか。注目の選挙戦は今月14日の投開票となる。

(取材・文/川村洋)

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