親不孝者が語る、親孝行になるための「霊柩車には親指を隠す」等の俗信あれこれ (2/2ページ)
この話を知っている人はいるでしょうが、実際に行っている人はどれだけいるのでしょうか。
クリスマスにフライドチキンを食べ、お墓参りも疎かにしてしまうような「信心深い」私でも、町で霊柩車を見かけるととっさに親指を隠してしまいます。それを教え込んだのが当人の親なのですから、偉い親なのかどうか……。話を戻しますと、この霊柩車が使用されたのは大正時代の前半だったそうです。つまり、霊柩車を見たら親指を隠すという俗信はそれ以降のものとなります。ところが、大正8年頃の京都では、「葬式に遭ったら親指を隠さないと親が早死にする」という信仰があったようです。もしかしたら、大正時代以前から「葬式に遭うと親が早死にする」という縁起があり、その葬式という対象が霊柩車にも移ったのかもしれません。
■これだけで貴方も親孝行!
長くなりましたが、私達の身の回りには「縁起の悪いモノ」が思ったよりもありふれているのです。みなさんが知らないだけで、実は不幸を招き入れる慣習や事柄が身近な日常に存在しているとしたら怖いと思いませんか?て一笑に付してしまうこともできるでしょう。ただ、そうしてしまうと私達の生活は途端に味気ないものになってしまわないでしょうか。
それを拒否する方法は簡単です。町を歩いていて霊柩車を見かけたら親指を隠す。これだけのことで私達には昔ながらの「縁起」という魔法が宿るでしょう。こんなことで親孝行になるなら安いもんだ、と親不孝な私は思います。どうか、このコラムを読んでくださったみなさんに親御さんがいらっしゃれば、霊柩車を見たらあなたの親指を隠してください。そして最後になりますが私自身はというと、将来の私に子どもができたなら、「霊柩車を見たら親指を隠しなさい、絶対だぞ」と教え込もうと思っています。