【ハイスコアガール騒動】識者が反対声明を発表への違和感 (2/3ページ)
しかも、今回の一件は過去の記事にも書いたが非常に長い時間を経ての話であり、SNK側は早い段階でスクエニに対して「許可申請を出して欲しい」「交渉の席を作って欲しい」といった打診をしていた。それを何故かスクエニがハネ続けたからこそ、ここまで悪化してしまったとしか考えられないのである。
また『ハイスコアガール』というマンガにはSNK以外のゲームメーカーのキャラクターも登場するが、そうしたメーカーにはちゃんと許可を得て、さらにはコラボグッズの展開までしているのだ。それなのにSNKの許可だけを取っていなかったという不思議な状況なのである。にもかかわらずコミック中に『©SNKプレイモア』と、さも許諾を得たかのようなウソの表記までしており、これを悪質と言わずして何が悪質なのかという話だ。
ここまで話がこじれたからこそSNKも刑事告訴という最後の手段を採らざるを得なかったように思うのだが、これでもなお刑事告訴はイカンと言うのであれば、日本のコンテンツ業界は無法地帯になってしまう。業界の萎縮は防げるかもしれないが、代わりに際限なく業界全体が暴走し、秩序もマナーもへったくれもない状況に陥るのではなかろうか?
例えば、どこかの企業が今回と同じ方法でスクエニのキャラを無断で好き放題使い倒したマンガやゲームやアニメなどを制作したらどうなるだろう。間違いなくスクエニは権利侵害されたと訴えるはずだ。話を穏便に済まそうと、権利侵害を受けたスクエニの側から交渉を持ちかけているのに1年も2年ものらりくらりと逃げられたら、いきなり刑事告訴から始まる可能性も充分に考えられる。今回の件は【企業vsエロ同人を作ってたサークル】などではなく【企業vs企業】である点を考慮していただきたい。
これは「ビジネスマナーを守りましょう」という簡単な話をするための刑事告訴でしかないように思うのだが、それが許されないとなったら日本は海賊版天国の国々を笑えなくなってしまう。今回の声明は一見すると「マンガ・アニメ・ゲームといったコンテンツ産業を守ろう」という目的があるように受け取れるが、実はこのロジックが成立してしまっては「表現者・制作者の権利が守れなくなる」のである。