ノープランは絶対NG!「田舎で農業でも...」の前に知っておきたい「職探し」基礎編

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家庭鍬。写真はイメージです(chidorianさん撮影、Flickrより)
家庭鍬。写真はイメージです(chidorianさん撮影、Flickrより)

年始連載企画「地方移住」の第1回記事では、都会暮らしの若い夫婦が地方へ引っ越した場合の生活費についてシミュレーションした(参照:地方移住で夢の「1か月10万円」生活!...のために必要な貯金額は「×××万円」)。
田舎を終の棲家とするため、生涯どれくらいの生活費がかかるか頭に入ったら、次は職探しだ。

家庭鍬。写真はイメージです(chidorianさん撮影、Flickrより)

農業やるなら事前に体験を

田舎に移住する人の仕事と聞いて、真っ先に思い浮かぶのが「農業」だろう。ただ、漠然と「田舎で農業でも......」と出かけていくのはあまりに無謀だ。ふるさと回帰支援センターの高橋公代表理事は、こう語る。

「『田舎で農業をやりたい』という人によく言うんですが、『じゃあ、具体的に何を栽培したいの?』。米か野菜か、場所も寒いところか、海の近くか......よく考えて、事前に体験することが大切です」

農家として働いた経験のない場合、(1)農業大学校に入学する、(2)就農準備校の生徒になる、(3)農業法人に就職する、(4)農家に弟子入りするなどの方法で、必要な経営能力・技術を習得しなければならない。
いずれの方法を選ぶにしても、グリーン・ツーリズムに参加して就農意欲を高めよう。全国・各都道府県には新規就農相談センターが設けられている。まずはそこに相談してみるのがいい。

スタート時から農地を買うのは制度的に難しく、大半の新規就農者は借りてスタートする。最初から条件のいい場所を借りられるわけではないことも覚えておきたい。

最近注目されているのが、「農」のノウハウがなくても働ける(3)の農業法人。「第一次産業ネット」は様々な条件から求人を検索できる。
ただし法人の中には単純労働者を求めているだけというところもある。正社員登用の機会があることをうたい文句にするケースもいるが、その実績はどれくらいか確認した方がよい。

ところで筆者は、2014年12月20日に東京・池袋で開催された「新・農業人フェア」を訪れた。以前から会場に足を運んでいるが、回を重ねるごとに農業に本気の若者が増えている印象。
しかしとある農業法人のブースで説明を受けたところ、40代前半と告げると「生産現場はちょっと厳しい」という反応が返ってきた。

農業の後継者不足は相変わらず深刻で、今のところ就農の年齢制限も緩やかだが、状況が変わる可能性もある。

先述の農業法人は全国に10カ所以上の農場を持ち、そのうちの1つを筆者は見たことがある。公式サイトに「耕地面積:14.1ha(ヘクタール)」と書かれているが、それほど大規模には見えなかった。

その疑問をスタッフにぶつけると、彼は次のように説明してくれた。
「農地は周辺に点在していていて、一番大きくても1haちょっと。地主さんの理解を得ながら少しずつ農地を広げる(借地を増やす)努力をしています」。

2013年10月に開催された「新・農業人フェア」の会場の様子。1年後、入場者数も若者の割合もぐっと増えた印象(編集部撮影)
2013年10月に開催された「新・農業人フェア」の会場の様子。2014年12月のフェアは、入場者数も若者の割合も増えた印象(編集部撮影) 地域おこし協力隊に重要なのは?

2009年に総務省が始めた地域おこし協力隊。最大で約3年間、地域活性化の仕事をしつつ、定住の道を探ることができる。給与は自治体によって異なり、報酬は1カ月約15万~19万円。

例えば、香川県善通寺市の地域おこし協力隊員は、入隊と同時に県産オリジナル品種のキウイ農家に新規就農者として弟子入りした。隊を卒業後はキウイ農家として独立を果たし、今では生産から販売まで一貫して行っている。募集目的が後継者育成と最初から明確だったこともあり、周囲は比較的温かい目で見守り、師匠を通じて地域にうまく溶け込んでいったそうだ。

12月~翌年2月は隊員募集のピーク。12月22日現在、移住・交流推進機構の公式サイトには103件が登録されている。

さらに2015年1月18日、東京ビッグサイトで「地域おこし協力隊全国合同募集説明会」が開催される。

隊員を募集する自治体の中には業務内容が漠然としていたり、期間終了後の生活イメージが掴みにくかったりするところも。また使命感が強すぎて、地域から孤立してしまうケースも皆無ではない。「こんなはずでは...」ということのないよう、納得するまで担当者に質問すべきだろう。

【編集部からのご案内】
連載記事「地方移住」(全4回)の3回目「職探し・応用編」はこちら。農業以外の就職について解説いたします。
※1月3日17時公開予定。
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