【アトランティス伝説】オリハルコンをイタリア考古学チームが発見か

デイリーニュースオンライン

画像は『MailOnline』より
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 イタリアの考古学研究グループが、伝説の金属オリハルコンらしきものを発見したと発表し、話題となっている。オリハルコンとは古代ギリシアの哲学者プラトンにより、著書『クリティアス』にその存在が記述された未知の合金。プラトンの記述によれば、オリハルコンは海底に沈んだ大陸アトランティスで金の次に重宝され、アトランティスの中央に位置したポセイドン神殿の床はこのオリハルコンで埋め尽くされていたという。

 一説には当時のフェニキア人の錬金術士、カドモスによって精製されたとも言われたが、その調合方法は謎とされ、実物も存在しないことからアトランティス同様に架空の物質とも言われてきた。

 しかし今回、イタリア南部、シチリア島の沖合300mの海底に沈んだ2600年前の難破船を調査したところ、ダイバーが39個のオリハルコンらしき金属物質を発見した。

 研究グループを指揮するセバスティアーノ・トゥサはメディアの取材に対し、「これまで見たことのない物質」と述べると同時に、「古代文献に描かれたオリハルコンではないか」と話している。

 プラトンが記述したオリハルコンの正体を巡っては、長い間議論が続けられているが、現代の学者達の共通見解としてはオリハルコンは銅と亜鉛の合金、すなわち真鍮(しんちゅう)に似た合成金属であるとも言われている。そして今回発見された物質をX線解析で調査したところ、80%の銅と20%の亜鉛、そして少量の鉛、鉄、ニッケルなどから合成されていることが明らかとなり、これまで仮説されていたオリハルコン=真鍮説ともほぼ一致しているという。

 しかしこの報を受け、一部の専門家からは懐疑的な声も上がっている。ブラジル、リオ・デ・ジャネイロ州立大学の元教授、エンリコ・マティエヴィッシュは実際のオリハルコンは9%の銅、15%の銀、そして76%の金から合成されていると推測しており、今回発見された物体はオリハルコンではないと否定している。

 アトランティス大陸の存在と共に、伝説的な金属としてこれまで多くのファンタジーやゲームにも描かれているオリハルコン。発見された物体の正体はまだ不明だが、今後の続報に期待したい。

(取材・文/X51

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