酒鬼薔薇聖斗を崇拝?「人を殺したかった女子大生」の痕跡を追う (3/4ページ)

東京ブレイキングニュース

その後も、「今日は麻原彰晃が逮捕された日です」「今日は津山三十人殺し事件が起こった日です」「今日は佐世保小6同級生殺害事件から10年が経ちました」などと事件関係のつぶやきも多い。

 ところで最高裁はかつて、平成9~11年に起きた殺人事件などの単独事件10例、集団による事件5例を分析していた。この中で単独の10件については、1)幼少期からの問題行動が親の体罰や叱責でエスカレート、2)表面上は問題を感じさせなかったが、温かい人間関係を作れなかった、3)思春期に大きな挫折体験――の3つのタイプに分類している。このあたりは今後の捜査に任せるしかない。

 一方、他の共通の特徴としては、自殺願望や他者への共感性がないというものだ。それらは私の主たる取材テーマであるが、いずれもツイートではわからない。過去の犯罪で犯人側への共感はしていても、被害者側への共感性が薄いことがあるが、ツイッター上のキャラ作りを主眼に置いていた可能性もなくはない。また、こうした事件では、殺害願望と自殺願望は関連する場合もある。ウェブ日記の中でそうした心情を綴っていた少年もいた。

 2003年11月、大阪府河内長野市で起きた家族殺傷事件。大学生の少年(18)が母親(43)を殺害。父親(46)と弟(14)に傷を負わせた。一緒にいた恋人の少女(16)も「自分の家族を殺そうと思った」と供述したことから、殺人予備罪で逮捕された。少女のウェブ日記にはこうあった。

「別れるよりは二人で死んでしまいましょう。一緒に生きる相手では無く、貴方は一緒に死ねる相手で在るから。愛しています。とても」

 2005年6月、高知県土佐市の明徳義塾高校の3年生(17)が教室内で同級生の胸をナイフで刺した。加害少年はホームページの日記で「明日こそは殺そう」などと書いていた。

 今回逮捕された女子学生も自殺願望について、

<「死にたい」とは思わないけど「死んでみたい」とは考える。>

 とつぶやいていることから、積極的なものではないが、自殺願望は持っていたということだろう。ただ、切迫した感覚ではないようにみえる。このアカウントでは、自殺や自傷についてはつぶやいていない。

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