離婚後は手取り19万円に…アラフォー貧困バツ女の現実

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バツイチ女性の苦悩とは?
バツイチ女性の苦悩とは?

 シングルマザー、毒女(独身女性)など貧困女子の生態が話題になるなか、貧困のスパイラルに陥る女性として今、最も急増しているのが子無しのバツイチ女性だ。3組に1組が離婚すると言われる時代、今やバツイチなどさほど珍しくもなく、ましてや子どもがいないのであれば、貧困に陥ることなどないと思うのだが……。バツイチ女性はなぜ貧困に陥ってしまうのだろうか。

「5年前に結婚しましたが、夫の浮気がひどくて離婚しました」と語るのは、大手食料品メーカーで派遣社員として勤務する皆川聡子さん(仮名・36歳)。結婚当初はアパレル系商社の総合職で働いていたが、“妊活”を理由に退職。専業主婦になったという。

「不妊治療をしながら、夫婦二人三脚で子づくりを頑張っていたんです。でも、まったく妊娠することができなくて……そのうち、義務化された性行為に夫が辛くなったんでしょうね。浮気されてしまったんです」

 妊娠できない自分に苦しんでいる最中での浮気。聡子さんは夫を許すことができなかった。話し合いの結果、離婚へ。だが、30歳をすぎた彼女に正社員の道はなく、現在の会社で派遣社員の経理事務として働くことになった。

「元夫からもらった慰謝料50万円は、すぐに底がつきました。財産分与といっても、たかだか知れています。離婚後、すぐにリクルート活動を始めたんですが、30代の女性を正社員として雇ってくれる会社は少なく、なかなか就職できませんでした」

 現在の手取りは19万円。都心のマンションから引っ越し、今は千葉県内のワンルームアパートで独り暮らしをしている。ここで気になるのが、再婚の可能性だ。子どもがいないのであれば、結婚する道もあると思うのだが……。

「やっぱり子どもが欲しいので、合コンや婚活パーティには積極的に参加しています。でも、バツがついた女性って敬遠されるんです。男性だとバツがつくとモテるとか言うじゃないですか? 女性の場合はまったく逆。まず条件から削除されてしまうんです。みなさんが想像する以上に“バツイチ”の肩書に世の男性は厳しいんですよ」

 今年で37歳になるという聡子さん。そろそろ子どもを作りたいと願う一方、その前に結婚すらできない現状がある。ましてや、今の派遣社員という境遇にもいい知れぬ不安を感じているという。

「いつ派遣切りにあってもおかしくない状況なのに、貯金もできない。実家の親も頼れるような経済状況ではないので、このままこの生活から脱け出せないのではないか、と今にもうつ病になりそうです」

 離婚した場合のリスクは、男性よりも女性のほうがはるかに大きい。そこには一度、正社員の道から外れた人が再度復帰することが困難な日本の現実も一因としてあるのだろう。それが女性なら尚更だ。安倍政権の雇用政策「女性の活用」で、こうした女性が貧困へ陥るリスクが回避されることに期待したい。

(取材・文/橘田海斗)

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