【パンチ佐藤】キャンプ中のゴルフの“効能”と意外な「風評被害」 (2/3ページ)
僕も二軍落ちは定番だったのでファームの練習もよく知っています。そこで“学習”したコーチの先入観について、書いていこうと思います。
二軍の練習は一軍のそれとは絶対的に違うことがあります。それは、前々回に書いた「もう一丁!はない」が、ファームには「ある」ということ。若手育成の場でもある二軍は、アマと似た練習が随所に見られます。
真っ白な若手は「もう一丁!」で頑張ればいいですが、厄介なのは僕のような一軍からの降格組。二軍降格には、それ相応の理由があります。例えば、バント練習で何度もミスしたため、お灸を据えるためのファーム落ちなどなど…。そうなると、二軍首脳陣は一軍からの情報で変な先入観が芽生える。
「パンチはバントが下手なんだな!」
●キャンプ中の「風評被害」とは!?
僕は別にバントは苦手ではありません。たまたま、一軍の練習で失敗しただけ。それなのに、これが現役の間ずっと付きまとうことになったのです。
僕に限ったことでなく、一、二軍の当落線上にいる選手は何だかんだで首脳陣の先入観に悩まされています。ひどい時は、この先入観が理由で放出される。それが膨張すると、この話が評論家にまで広がる。いわば「風評被害」に選手が悩まされることもあるわけです。
実際、僕も入団1年目は「風評」に振り回されました。覚えている方も多いと思いますが、僕はドラフト前日に右足を骨折。ギプスと松葉杖姿でドラフト指名会見に臨みました。骨折なので全治は3~4カ月。当然、キャンプには間に合わない。僕は入団時から春季キャンプは、二軍スタートだと思っていました。
「焦らず治療に専念し、開幕後に一軍昇格すればいい」という自己プランでしたが、闘将・上田監督がそれで「ウン」とは言わなかった。監督曰く「即戦力(社会人出身)のドラフト1位が二軍スタートでは格好悪い」。この理由で僕の一軍スタートが決まったのです。
足は治っていません。痛いです。上田監督も「足に負担がかかるメニューはやらなくていい」と仰ってくださいましたが、この声は現場首脳には届いていません。
骨折しているので右足を折るスライディングはできません。