日本随一の「おもてなし」の伝道者が語る、心を通わせ合うことの大切さ【藤岡弘、INTERVIEW】 (4/5ページ)

タブロイド

そして同時に、海外では珈琲は、その国を訪れる人をもてなすためのコミュニケーションツールとしても重宝されています。国によって淹れ方ももてなし方も全然違うし、国ごとの豆や、季節・気候によっても味が変わってきます。だけど、珈琲を介して相手との絆を深めるという点においては共通しています。それが、私が珈琲に惹かれてきた最大の理由です。

インターネットが発展した時代だからこそ、相手と対面してのコミュニケーションが大切

こういう想いって、テレビで話したり何かに書いて説明したりしても100%は伝わらないんです。でもこうやって(インタビュアーと)対面して話すと、スクリーンや紙面を通したときより何倍も深く理解して納得してもらえると思うんです。このコミュニケーションこそ、これからの時代に最も必要なことですよね。インターネットやスマホでの情報交換もできるけど、それでは真実性が希薄。真実というのは心の形ですから、それがないものを無暗に信用することはよくない。インターネットって便利なツールではあるけど、情報を得るための「材料」として扱うべきです。相手と対面して話すことはコミュニケーションの基本であり、最も大切なことです。

日本人はこのことの大切さを昔から知ってる民族です。だから侍道には、「腹を割って話そう」っていう切腹が存在するんです。あれは自殺ではなく、「我が心を分かってもらえぬなら、この腹を切り、中が真っ白であることを見せよう」っていうものです。命をかけて相手に真実を伝えているんです。自分の欲望をまっとうするのではなく、「敗れたる者を慈しみ、おごれる者を挫き、平和の道を立つること」という武士道の精神を持って、相手を思いやるということですね。

そういう日本人の心の機微って桜に例えられたりしますけど、ひらひらと落ちる花びら一つに涙してしまう日本人ってすごいと思いませんか? 桜の儚さとやさしさを愛しさに涙し、「私たちにこんなにたくさんの愛をくれて、散っていきながらも私たちの心を癒してくれてありがとう」っていうね。

自然界にあるものは、それこそ自己犠牲の精神で我々に無償の愛を与え続けてくれるなって思うんです。

「日本随一の「おもてなし」の伝道者が語る、心を通わせ合うことの大切さ【藤岡弘、INTERVIEW】」のページです。デイリーニュースオンラインは、ネットなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る