【研究論文】人間は「実際の効果よりもポジティブに期待しすぎている」ことが判明! (1/2ページ)
「みんなポジティブシンキングに期待しすぎ!」という論文(英文)がおもしろいのでメモ。
・ポジティブ思考と実際の効果
これはユタ大学の実験で、ヒトがポジティブ思考に抱く期待値と実際の効果のズレを調べたもの。最初の実験では、参加者たちを3つのグループにわけて、以下の作業を行ってもらったんですね。下記の2グループのどっちが成績がいいかを予想する。
・実験で分けた2グループ
事前に「あなたは数学がニガテです」と言われて気持ちがネガティブになった状態で数学テストを行う
事前に「あなたは数学が得意です」と言われて気持ちがポジティブになった状態で数学テストを行う
・成績はほぼ変わらなかった
すると、全員が「ネガティブなほうが成績は悪いでしょう!」と予想したわけですが、実際はさにあらず。ネガティブだろうがポジティブだろうが、成績はほぼ変わらなかったんだそうな。
・統計的には有意な差が出なかった
もう1つの実験では、参加者たちに「ウォーリーをさがせ!」的な作業をやってもらったものの、こちらも結果は似たり寄ったり。ポジティブな状態で挑んだ参加者は5%ほどしかスピードが上がらなかったそうで、特に統計的には有意な差が出なかったらしい。
・大きな食い違い
いっぽうで、作業の結果を見守った参加者たちは、ポジティブなほうが平均で33%ほど成績が上がると予想したそうで、こちらも大きな食い違いが出ております。
・納得できる結果!?
もちろん、これはポジティブ文化が華やかなアメリカの話ですし、そもそもの実験デザインがネガティブに有利な気もしますが(気分が沈んだ人は集中力がアップしやすい)、それなりに日本でも当てはまりそうな気はいたします。