名古屋妊婦切り裂き殺人事件 前編 (3/5ページ)

日刊大衆



すぐに119番通報をしようとしたSさんだが、電話がない。彼は急ぎ外階段を降り、階下の住人に電話を借りた。
「Sさんは、後の記者会見で"普通の人には想像できないような恐ろしい状態"だったと語っています」(スガちゃん)

Mさんの行動や、普段の習慣から考えて、犯行時刻は、ごく短い間の時間帯に絞られると推測された。まず13時過ぎに、Sさんは会社から自宅に電話を入れている。
「出産予定日を過ぎてからの5日間、Sさんは妻の体を気遣い、毎日連絡を入れていたそうです」(前同)

そのとき、様子に変わりはなかった。ちなみに、Sさんは退社直前に再度、電話をしているが、そのとき応答はなかった。
その後、13時50分頃から、Mさんは自宅で知人の主婦と会っている。Mさんはサイドビジネスとして外資系の紹介型販売を手掛けており、その知人はMさん宅に生活用品を買いに来ていたのだ。その知人を自宅前の駐車場のところまで見送りに出たのが、15時頃だったという。

また、Mさんは非常に几帳面な性格で、毎日遅くとも16時半には洗濯ものを取り込んでいた。さらに、使い終わった食器はすぐに洗う習慣があった。それらが放置されていた現場の状況から、Mさんが殺害されたのは、知人と別れた直後と考えられている。

実は、この時間帯に、現場周辺では不審者の目撃情報が複数あった。
(1) 14時半頃、エンジンをかけっ放しの不審な車がアパート前に停められていた。
(2) 15時10分頃、アパートの階段付近からコートを着た30歳前後の中肉中背の男が飛び出してきた。男は北へ走り去り、アパートから50m先の交差点を左折。
(3) 15時10~20分頃、現場の階下の家に30歳くらいの丸顔の男が訪れ、「ナカムラさんという家は知りませんか」と尋ねた。この男は呼び鈴を鳴らす前にドアノブを"ガチャガチャ"と回している。ちなみに、近隣にナカムラという姓の家はなく、住人が"知らない"と答えると、すぐに去った。
(4) 16時半頃、コートの襟で顔を隠したベレー帽の男が現場付近をうろつく。

だが、警察の捜査もむなしく、不審者の行方はいずれも掴めていない。
そして、この事件は物的証拠も極めて少ない。
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