人間と編集者の狭間で...元少年Aの『絶歌』を読んで思ったこと|久田将義コラム (3/3ページ)
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久田将義
従って、元少年Aが何を言いたいのか、誰に向かって書いているのかがまるで分からない。恐らく自分に向かって書いているのだろう。30歳を超えて、ようやく自分探しの旅をしたのがこの本だ。
中見出しも例えば「GOD LESS NIGHT」などとあるのだが、鼻白んでしまう。何をカッコつけているのか、と。
とにかく今は生きたい。本を書く事によって生きる自分の証を得たい。「遺族の皆さん、淳君、綾花ちゃん申し訳ございません」と書くのであれば、涙と鼻水をたらし、土下座してみじめにみっともなく、謝罪すれば良い。「GOD LESS NIGHT」とか書いている場合ではないだろう。
法律上は、刑務所に服して更生をしている。本当に更生しているのか?と『絶歌』を読んで思った人もいるだろう。僕も実はその一人だ。再犯の可能性とか物騒な事を言っているのではない。「心の中」の問題を言っている。加害者の心の中を知る上で、出版した事に意義があるという意見がある。確かに、彼が更生しているのかという疑問を抱かせたという意味では出版の意義があったのかも知れない。
Written by 久田将義(東京ブレイキングニュース編集長)